「住宅ローン」変動金利を利用すべき三つの理由
以前の記事にも書きましたが、私は変動金利をおすすめしています。
【金利の仕組み】
住宅ローンの変動金利は「基準金利-優遇金利=適用金利」となります。
例えば、「2.475%-1.80%=0.675%」という感じです。
変動金利の優遇金利については、契約内容によりますが、全期間同じ優遇幅である事が多いです。
つまり、ローン契約中に金利の増減があるのは「基準金利」が変わった時です。
【基準金利の推移】
主要都市銀行の基準金利は平成21(2009)年のリーマンショック時に、0.2%下がって2.475%になってから全く変わっていません。
平成8(1996)年からの20数年間で見ても、2%台前半でほぼ変わっていない状況です。
一般的に景気が良くなると金利は上昇します。
しかしこの20数年間、ITバブル・いざなみ景気・アベノミクスなどがあったにもかかわらず、金利はほぼ上昇していませんので、多少の景気回復があっても金利は急激には上がらないと考えることができます。
【金利上昇リスク】
新型コロナウイルス感染症緊急支援策として、市場に資金が大量に供給されれば、今後インフレになる可能性があります。
インフレとは、資産をお金で持っているよりも、モノで持っていたほうがよい状態です。
元々不動産はインフレに強い資産です。株式や土地などの不動産価格が上がり、反対にお金の価値が下がる事になります。
景気が良くなってきて金利が上昇し、変動金利型ローンの返済負担が増えたとしても、その時には保有している不動産の資産価値も高まっています。
更に、物価の上昇に比例して収入も上がっていると考えるのが妥当です。
【インフレは起こるのか】
日銀は2013年1月に景気回復に向けて、2年間で2%の物価上昇というインフレ目標を掲げました。
しかし、新型コロナショック以前の2019年においても、目標である2%の物価上昇すら達成されていません。異次元の金融緩和政策を打ち出し、取り組んできたにも関わらず2%のインフレ目標が達成できないぐらいですから、近い将来に極端なインフレが起こることも考えにくいのではないでしょうか。
【まとめ】
金利の上昇に不安を感じる人も多いと思いますが、
①多少の景気向上では金利はほぼ上がらない
②金利が上がるほどの好景気であれば収入も上がる
③極端なインフレが起こる可能性が低い
以上の三つの理由から、改めて変動金利の利用をおすすめします